つながろう!ひとつになろう!力をあわせて・・・・・・、がんばろう・・・・日本
さて、前回も少し触れましたが、
震災以降、日本国民は近年感じることができなかったような一体感を
感じています。
テレビでは、有名人が多く出演している
公共広告機構のCMや、
TBSが展開する絆プロジェクトなど、
「支え合おう、一つになろう」といったメッセージが込められたものが
多く放送されています。
また、新聞や雑誌における広告でも同様の傾向が見受けられます。
あと、義捐金のお願いも番組中に流れたりしますよね。
日本人はやはり、いざとなったらみなが一つになり、
困難に立ち向かえるのだと、
震災後の流れをみて感じた人も多いと思います。
とてもすばらしいことです、
国民が一致団結するのは。
でもここで一つ考えておきたいことは、
多くの人々が同じ方向に向くというのは
過去の経験上、良いこともあればまたその逆もあるということ。
大げさな例にはなりますが、
ドイツ国民が(思想・行為の是非は別にして)一方向に団結して進んだからだと言える。
原因は、Aという事柄に対してXという考えがマジョリティになることで、
たとえXの論理に破たんがあることを指摘するYという意見があったとしても、
それがマイノリティであれば、
黙殺・排除されてしまうという状況ができたからです。
これは、権力による言論の統制や、民意によって作り上げられる特殊な状況です。
今の日本でいえば、原発推進だとは言いにくい状況になりつつある。
原発にかかわらず、違った見方があるということを人々に考えさせる機会を
メディアも権力も、そして僕たち国民自身も奪ってはいけないと思います。
頑張ろう!支え合おう!というのは大変素晴らしいことだけど、
それが誰かの主張の妨げになるということは決して起きてはいけないことです。
まとめると、
①人々が一つの方向に進むことは時と場合によっては良いこと。
②でも、進む方向に異を唱える者や、逆行するものを排除してはいけない。
③その人たちの意見に耳を傾けると、自分たちがいる位置を把握できる場合もある。
④もし、排除したなら、スタンピード(ナチスの例のような)を起こすかもしれない。
このことをよく考えて、今のこの困難な状況を乗り越えていかなければならないでしょう。
もちろん自分も含めて。
赤坂、日枝神社にて。
(注:お名前が入っておりますが、画像修正はしませんでした。)