NZ地震に関する報道について

先日、ニュージーランドで大きな地震が発生しました。


多くの死傷者が出ていて、今なお行方の分からない人もいるようです。


日本では、特に地震の規模が大きかった町、クライストチャーチに多くの留学生がいたことから、


彼らを中心とした報道がなされています。


海外で災害や事故が発生した時のお得意の報道の仕方ですね。


報道の仕方の良し悪しは別にして、


今回のケースは、メディアの強大な力を示していると言えるのではないでしょうか。


ニュースの価値を上げる力です。


正直なことを言えば、NZの現状を今最も知りたいのは、


被災者家族であることは間違いなく、


ニュースそれ自体のバリューは本来、


国際面ベタ記事か2〜3段くらい(一面だとしても、2日以上はもたないはず)。


でも、ここまで大きくなりました。


では、メディアはなぜ、バリューアップできると思ったのでしょうか。


まぁ、おそらく「同情」が鍵です。


同情という気持ちを持つことは罪にならない。


ならないからこそ、歯止めが利かない。


よって、同情するために必要な情報は必ず需要が生まれる。


つまり、部数・視聴率確保のための重要なターゲットが


私たちが持つ「同情」なんです。


メディアはそこに目を付けた。部数・視聴率を確保するために。


歯止めが利かない同情はときに、


人を傷つける。


記者会見の場で、謝罪したものを罵倒する記者や


光市母子殺害事件の加害者側弁護人に対する国民感情なんかはその最たるものですね。


今後、富山の外国語専門学校や、


倒壊したビルの所有者などに対して


過剰な同情から変質した「怒り」が発動しないかが心配。


そうならないためにも、


メディアによって同情という感情が煽られているという認識を


国民は持つべきです。


メディアはこの後も同じような報道をすることはわかりきってるのだから。